米労働省が10日に発表した、3月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比で2.4%上昇した。事前の市場予想(2.6%)を下回り、伸びは2カ月連続で鈍化した。ただ、トランプ米政権の高関税政策でインフレ(物価高)再燃の恐れも高まっており、今後の動向が注目されている。
トランプ政権は3月、カナダとメキシコへの25%の関税、鉄鋼・アルミニウム製品に対する25%の関税などを発動した。3月のCPIへの影響は限定的との見方もあったが、その後、自動車関税や相互関税も発表されており、今後上昇につながる恐れも指摘されている。
米国のインフレ率は、2022年夏のピーク時に9%まで加速し、昨年9月に2.4%まで鈍化した。米連邦準備制度理事会(FRB)は同月から3会合連続で政策金利を引き下げ、その後は2会合連続で据え置きとしている。
FRBは、5月初めに次回会…